手が切れそうにシャープなセレーション。これぞ、金属モデルガンの醍醐味です。
sm世代の私にとって金属ガバメントは忘れられない感触でした。
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こんなガスガン全盛の時代にタニオとはいえ、金属ガバのモデルガンを発売してくれる貴重なホビーフィックスの 製品です。ミリタリー・タイプは既に販売を終了しているようです。 軍用ホルスターと写真を撮るのは、このミリタリータイプのガバにしか許されません。
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右側スライドには刻印はありません。そのかわりフレームにUS プロパティと「米国の財産である」との刻印があります。 軍用銃らしいところです。
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上面もサイトも全く飾り気なしです。削り落された機能美があります。
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HF のこだわりこのHF の製品は、すごいこだわりで出来ています。トリガーの上のフレームの削り方を きちんと再現しているのは、日本の金属モデルガンでは唯一です。 たかひろさんのWEB ページ 25番 の 武器庫−アメリカの軍用銃−M1911A1 で少し判りますが、その他銃器−コルト・ゴールドカップ の記事の写真に、 この部分の切削工程による段差が良く判る写真があります。
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こ、こんなところまでHF は、こだわっています。プランジャ・スプリングの真ん中あたりが伸びています。 これは、バラすときに後方へプランジャーが飛び出ないようにスプリングをわざとひねっているもので、実銃もこうなっています。
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ガバメントは、天才ブローニングの設計ですが、実は近年まで知りませんでした。 子供の時に初めて持ったモデルガンがマルゴーのブローニングで、当時父が持っていた散弾銃も ブローニング・オート5でした。 「ブローニングの銃は良い」という父の言葉は絶大で、子供心に「ブローニングは偉大だ」と 思い込んでいました。 よってガバメントよりもブローニング・ハイパワーの方が好きでした。
いま振り返ると笑ってしまいます。
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海外の観光射撃で45口径を撃って魅力に取りつかれました。9mmパラなんて目じゃないです。
写真は、ブローニング・オートマチック・ライフル BAR とともに。
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登 場2002年3月号のGun 誌に登場しています。
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HF シリーズ70 との違い左がシリーズ70のインナーフレームです。ミリタリーのあとに発売された70は、小改良されていて、矢印のように スライドストップにテンションがかかっています。それでスライドをフル後退させると自動でスライドストップがかかるようになりました。 タニオアクションのときには、全後退はしませんのでストップはかかりません。
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シリーズ70は、バレルもチャンバーが掘られて、ダミーカートが入るようになりました。 のちに2008年に少数再販された金属ミリタリーは、70の機構のままでしたのでチャンバーは開いています。「あと切削」ではなく中子で 鋳造時に抜いていたように見えます。
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ハンマーも左のミリタリー用とは違って、70ではシアへの掛かりも再現され、矢印のようにハンマー後方にセフティに引っ掛かる 突起が設けられ、セフティ・オンでフルコック出来るようになりました。ですから、もし、オークションなどで、昔のミリタリーと 再販されたミリタリーが同時に出品された場合は、再販物の方が大変性能が良くなっていると思ってよいでしょう。
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写真
この重たいガバを握ると実射の時の強い反動が思い出されます。
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ホルスターはBOYT 社 1942年製です。
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おわりにアメリカは、日本に原爆を落とし、一般市民を何十万人も焼き殺した最低の国で、日本人が何百年も呪っても おかしくない相手ですが、現実にはその「自由と夢」の素晴らしさを教えてくれた教師となり、多くの日本人はアメリカを 慕っています。朝鮮併合どころか、何百年も前に豊臣秀吉が朝鮮に攻めていった時の恨みを未だに言われる日本とえらい違いです。 良くも悪くも「力」により「自由」と「富」を築いたアメリカを100 年近く守ってきたガバメント、その魂を今の日本で許される形として、できる限り再現したホビーフィックスの逸品でした。
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おまけ
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