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CMC のチーフ2型です。チーフスペシャルのモデルガンは、MGC が初めてモデルガン化して以来、各社が競って発売していましたので
種別としては、もっとも数多く売れたモデルガンではないでしょうか。
その中でもこの、CMC 2型が一番実銃の大きさに近いのではないかと思います。
ほかは、みな少し大きいようです。
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左サイドには、S&W のマークを真似したCMC マークが入っています。
このモデルガンの元は、プラスチック・モデルガンです。
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1975年にチーフ1型を発売していたCMC は、1981年にプラスチック製のチーフを発売しました。
そのつくりは、「実銃まる写し」で今までにない素晴らしいモデルガンでした。
国産初の3本止めサイドプレートです。
その4年後1985年に、そのプラ製チーフの金型を利用して作られたのが、この2型チーフです。
プラ製とパーツ互換があります。
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パッケージ・デザインはプラ製の物と同じですが、赤が基調になっています。 プラ製の物は、紺です。
CMC チーフ1型も赤い箱でした。
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こちらは1975年登場の1型と10年後の2型です。
1型は、内部に少し違いがありますが、アサヒイーグル、マルシンのコピーと思われます。
バレル下部ロック機構は、ごまかしです。
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左の1型は4本止めサイドプレートで、右のCMC が出現するまで、国産チーフは、みんな4本止めでした。
1型は、サイドプレート割りがマルシンと同じなので、S&W マークで見分けるしかありません。
マルシンは、左側についています。
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メカは、実銃を完全に再現しています。言うことなしです。
このグリップは、写真のようにS&W 社の純正木製グリップで、メダリオン止めが黒い、古いタイプです。
CMC 2型には、無加工で取り付けられます。
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日本最高の出来栄えだったCMC チーフも1988年にコクサイのM36 が発売され、脅かされます。
コクサイの方が、ほんの少しグリップ部のフレームが大きいようです。
両者、実物グリップを装着しています。CMC でさえモデルガンのフレームの方が実銃よりも大きいようですが、
コクサイの方は、それにも増して大きいようです。
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コクサイのM36 は、サイドプレートの隙間が驚異的に狭いです。
いままでのモデルガン技術の上を行く製品だと思います。
また、リコイルシールド下付近のサイドプレートの曲線処理はコクサイの方が実物に近いです。
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また、リアサイトの切削形状もコクサイの方が実物をよく再現しています。
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ひとつの素晴らしい製品が、もっと上を行く対抗製品を呼び、ユーザーにとってはありがたい状況でした。
どちらのチーフも金属モデルガンがすでにすたれていたころの製品で、よくぞ発売してくれたという
価値ある品です。どちらも日本金属チーフの歴史の最後に輝いた名品と言えるでしょう。
その後、CMC もコクサイも会社が無くなってしまったのは残念なことです。
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Gun誌広告
1985年(昭和60年)7月号の広告です。クリックで拡大します。 先にプラスチックモデルが出ていたので「待望の金属モデル」と記載があります。
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分解図
クリック拡大します。
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