

人類が初めて月面歩行をした1969年に開発された、コクサイ・ハンドエジェクターです。 初代がMGC のフルコピーだったので、こちらは2代目となります。 小判ラッチのミリタリ・ポリスの発売に合わせて同じ機構でマイナーチェンジされた物です。1型と外観には大きな違いはありません。

1型は4スクリューですが、2型になりトリガー根元のスクリューが減らされました。
サイドプレートの割付は、1型(MGC コピー)と同じです。

もっと昔のコクサイ製品はS&W の刻印がありましたが、このモデルにはTMマークが入っています。

バレル長は3.5inくらいです。右はコクサイ3型ハンドエジェクターで4inあります。

上から初代ミリポリ(Kフレーム)、2型ハンドエジェクター、2型チーフです。
写真で見ると大きさがわかり辛いですが、ミリポリはKフレームなのでチーフ、ハンドエジェクターのJフレームより大きいです。だいいち6連発です。

ミリポリと2型チーフ系に採用されたヨークを止めるネジがフレーム底に見られます。
右は3型ハンドエジェクターです。
このネジは、S&W 社の5スクリューモデルを参考に、したものだと思います。

すでにMGC 2型はシリンダー貫通シャフトによるロックを備えていましたが、コクサイの方は1型と変わらない「なんちゃってロック」です。エジェクターロッド側は単なる鉄の棒です。
1969年にはMGC も1型チーフをやめて2型にしています。このころフルコピーをするコクサイに抗議したのち、手を打ったという記述をビジェールで読んだ記憶があります。 おたがいにオリジナルな新型で競い合おう、ということだったのかもしれません。

むかしのモデルガンのカートは、リムが薄い物が多いです。また、胴に装飾切削があるのが普通でした。たくさん遊んだおかげで、カートが削れてリム無しになった物も見ることがあります。

メカはミリポリと同様です。六人部氏が開発した物で、トリガー前方にシリンダストップを備えた実銃のS&W に似た形式です。リバウンドスライドも装備して本格的になっています。
シリンダストップを優先したためにヨークの固定ネジがフレーム下方に追いやられた格好です。

左からコクサイ1型チーフ、2型チーフ、ハンドエジェクター2型です。
まったく同じように見える1型、2型ですが、2型の誕生はメカの違いどころではない 会社対会社の大きな節目を迎えた結果だったのかもしれません。