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マルゴーのブローニングです。といってもスライドだけしか入手できませんでした。
箱もマルゴーの物です。マルゴー商店は、現在ではモデルガンを作ってはいませんが、
かつては自社ブランドで製造販売していました。あまり良い物はなく、デザインがいまいちなモデルが多かったです。
そのかわり安価で数多く供給されたようです。商売上手です。
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きらりと輝くMALUGO のマーク。R ではなく L ですね。
構造は、MGCの丸ごとコピーです。
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マルシン系の「セフティがダミー」のフレームにマルゴーのスライドを入れてみましたが
ここまでしか入りません。マルシン系のほうがフレームが大きな感じです。
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左からマルシン系、マルゴー、本家MGCの物です。
セレーションに違いが見て取れます。左の二つはセレーション用の別型を
金型にセットしています。MGCには見られないやり方です。大元の金型の加工を少なくするための省力化です。
また、私が見たことがある中でエキストラクタのモールドがあるのは、MGC 製品のみです。
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マルシンには、MGCのスライドも入らないので、もしかしたらと思ったら、
やはりMGCのフレームにマルゴーのスライドはぴったりと嵌ります。
ひょっとしたら同じところで作っていたのかもしれません。
マルゴーはMGC のPPK 初代も完全互換のコピーを作っていました。MGC が2代目PPK を製作したら
やはり2代目のコピーを作りました。これはどういうことでしょう?MGC が2代目になってもマルゴーは
初代PPK を製造してもいいのではないでしょうか?
考えられることは、製造所が同じなのでは?ということです。 可能性はあるのではないでしょうか。
このあたりの事情を知っている方に是非教えてもらいたいものです。
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このスライドを眺めていたら30数年前の記憶が鮮やかによみがえってきました。
このスライドの黄色い矢印のあたりは、ハンマーで型を修正したような跡があります。
私が中学生のときに友人からもらったマルゴー・ブローニングは、この部分が、もっとひどく歪んでいました。
子供の私は「どうして硬い金属が粘土のように曲がっているのだろう?」 と、
たいへん不思議に思ったものでした。
忘れていた記憶をこのスライドは、よみがえらせました。 どーでもいいことなのに
よく覚えているものだと感心します。 脳には、まだ捨てられていない記憶が一杯あるようです。
今あらためて見ると金型に入れた凸型が歪んでいたことが想像できます。
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ヒルツさん提供
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ヒルツさんより写真を提供していただきました。有難うございます。
まるで新品のような素晴らしいマルゴー・ブローニングです。
smマークの前で仕上げがメッキですので、昭和50年(1975年)ごろかな?
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MGC 製と言われても判らないほど似ています。
特にバレルピン穴は、マルシン系は台形ですがマルゴーは円形です。写真だけだとMGC なのかマルゴーなのか
判断できません。
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刻印もしっかり確実に入っていて品質は良さそうです。
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グリップセフティもダミーではなく、ちゃんと可動タイプです。
MGC と見分けるのはセレーションが決め手です。このページ下のほうに詳しく書いています。
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スライドとフレームのガタも少ないように見受けられます。
なかなか程度の良い物のようです。
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薬室には発火の際のガス抜きスリットが切られています。
こうなっていないとバレルが発火ガスの影響で膨らんでしまいます。
バレルが膨らむとバラす事も出来なくなり、どうしようもなかった事でしょう。
セレーション上部に型の線が見えます。ここがマルゴーの識別点です。
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各モデルの見分け方
マルゴーのスライドを入手してはっきりと判ったのですが、マルゴーは独自の金型ですね。大きさはMGC と同じようです。
区別する方法は、下記のイラストのようにセレーションが違います。
- MGC は、ちゃんとしたセレーション
- マルゴーは、セレーション頂に型の横線あり
- マルシン系は、セレーション上部がブツ切り
下記刻印のMGC は、少し誤記があるかもしれません(見難かった)。
また、大きさは判りやすいように大きく書いています。
MGC の刻印は実銃のようにフランス語のようです。 また、バリエーション違いも存在するかもしれません。
ブローニング380は、MGC 製品とそのコピーが2種類、すなわちほとんど同じ構造の物が3種類存在したようです。また、販売は無印ブローニングもあったので4系統でしょう。本家のMGC 製品よりもコピー商品のほうが圧倒的に多く売られたと思います。
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おまけ
分解図のJPG が別窓で開きます。→
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