丸郷商店、マルゴーから販売されていたPPKです。タニオアクションです。
どうして2型かといいますと、この製品はMGC・PPK2型の完全コピー品だからです。
1965年にブローニングの販売方法をめぐってMGCとその他会社は完全に決別し、
その他会社はMGCの完全コピー品を売り出しMGC潰しにかかりました。
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マルゴーはMGC1型コピーも販売していたと思われるのですが、MGCが2型にチェンジすると
他社も1型コピーではなく、2型コピーの販売をはじめました。この事は、ひょっとするとMGC製品も他社製品も
同じ下請工場で製作されていた可能性をもうかがわせます。
マルゴーのスライド廃莢口にはCal 7.65とM 30750 の刻印が見られます。
リアサイトは、ワルサーの実物PPK 戦中型のようにスライド後端にあります。
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マルゴーPPK・2型にはリアサイト位置の違う2種類のスライドがありました。
写真は、オクから取ってきましたが、リアサイトが戦後型PPK の位置にあります。
この個体は、ハンマーの穴も開けられていませんが、開いた製品も存在します。
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メ カ
機構は、MGCタニオアクションそのものです。 ワルサーVP2 で始めて開発されたものの発展型で
改造不可能の安全システムです。
子供の頃は、これが実物と同じ構造だと思っていました。
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スライド上のエキストラクタと一体になったツメを、フレームのトリガー連動プレートが、
引っ掛けてスライドを後退させます。
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後退させたあとの戻りは、プレートが下に沈み込んでディスコネクターのような動きをします。
写真右がMGC 1型 です。プレート下降用の長円は右上がりです。
MGC 2型(マルゴー)では左写真のように長円は左上がりに変更されています。これはプレートが
戻るときの動きを考慮して力学的に自然な方向へと変えたものでしょう。作動も良くなったのではないかと思います。
2型は、フレーム本体にもトリガー連結部分の作動ガイド用ミゾが作れらています。 あくなき技術向上への熱意が形となって見られます(MGC の)。
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ちなみにMGC 3型では、より進歩し、トリガーバーを下から噛み合わせることによって、
トリガーにかかった力が外側に抜けるのを防ぐ形になりました。
タニオのプレートも長円から必要最小限の楕円となり、バネも直接プレートにかかります。写真左がMGC 3型です。
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大きさ
MGC、マルゴー2型は、MGC 1型よりも少しは大きくなったのですが、まだ実物サイズではありませんでした。写真右が、実物サイズのMGC 3型 です。
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刻 印
写真下がマルゴーの刻印です。上は、やはりMGC 2型の完全コピー品のスズキの物です。
両者同じ刻印でフォントもまったく同じ物なので、このスライドは同じところで作られていたのかもしれません。
実銃刻印とは少し違います。
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スズキとの識別
PPK 2型はMGC 製は廃莢口にMGC 刻印がありますが、マルゴーとスズキには製造会社名が入っていないので、識別が難しいです。フレームについては、写真の「金型押し出しピン位置」のちがいにより
簡単に判別できます。スズキには、マルシン販売品と自社販売品、無刻印製品が存在します。
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マルゴーPPK の箱には、はっきりとMALUGO と記載されています。
マルゴーは商社であって自社の製作工場を持っていなかったのではないでしょうか?
もし、そうだとしたら、製作は外注(外部発注)だったと思います。
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smG型の改修
マルゴーのPPK2型は、本家のMGC・PPK2と同じ弱点が有ります。
それは、バレルを止めるネジが緩んできて、そうなると作動できなくなることです。
それを防止するためにsmG製品には、バレルを下部から止めるネジが追加されています。
これは、なかなか良い改良ですね。3点で止まるので緩みにくくなっています。
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おわりに
PPK 2型は、値段から言ってもオートマチックでは最も多く売れた製品ではないでしょうか?
オークションを見るかぎりでは、スズキの製品をよく見かけます。
子供に合わせた小型サイズで、軽快にアクション出来るおかげで、たくさんの子供が
これを握って、正義の味方を演じた事でしょう。
メカ的にもモデルガン史的にもマルゴーのPPK は重要な位置を占めていませんが、製品としては、もっとも多くの子供たちに愛されたモデルガンだったのではないかと思います。
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おまけ
分解図のJPG が別窓で開きます。→
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紙 箱
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