マルシンのデリンジャーです。
MGC、ハドソン、CMCからも発売されていました。
マルシンの物は、比較的数が少ないようです。
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実物同様スマートな外観です。
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CMC と比較
CMC の製品とそっくりなので比較してみました。
これは、想像ですが両者ともハドソンのコピーではないでしょうか?
Gun 誌の古いものを見ますと1969年にハドソンの金属デリンジャーの
広告が掲載されていますが、マルシンとCMC はデリンジャーの広告を出していません。 その3社製品はモデルガン独自の構造ですが、まったく同じつくりです。
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エジェクターの形のおにぎり度が大きなものがCMC ですが、ほとんど同じ形です。
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上面刻印
同じ文字ならびの刻印です。
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右側刻印
こちらも同じ文字ならびです。
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大きさも同じですが、バレル上下間の帯の幅が違うように、金型は
同じ物ではありません。
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メカを見る
ばらして見ますとよく判るのですが、ハドソンと同じ構造です。
実物をアレンジして作られたものですので、CMC 、ハドソン、マルシンの3社の構造がまったく同じということは、2社は最初のひとつを真似して作ったということです。
広告を高らかに打ち出したハドソンが元祖ではないかと思います。
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実物を良く真似て作られているラチェット部分です。この高低で
上下のカートを打ち分けます。 ところが、そういう風に作動しなかったので右写真のように
赤い部分を削り落しました。ファイアリングプレートの落ち込みができていなかったからです。
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上のカートを打つときには、ラチェットの山の部分にハンマー撃針が
乗っています。ハンマーを落としたときに45度回転したラチェットは、写真で赤い色の板バネによって止められ、次のコックで谷の部分に撃針を落としこみます。これで下のカートが
打撃されます。ラチェットが一回転する間、8回高低を繰り返します。
360度/8回=45度、でハンマーの起こし角度も45度だということがわかります。
後で気づいたのですが、写真のハンマーストラットの向きが逆です。ハンマーフルコック位置が
少しでも大きく取れるように平らな方が後方に来るようにした方が良いです。
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ウエスタンファンにとっては、欠かせないアイテムです。
実銃も人気があったようで1865年より1935年まで70年も製造され、15万丁を販売したようです。小さくてスマートで41口径という大口径なので頼れる存在だったのでしょう。2連発というのも、いかにも非常時に役に立ちそうな気にさせられます。
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実物構造
実物の構造は、イラストのようになっていて、ラチェットの形状が
モデルガンほど激しくはありません。やはり8回打撃で一回転します。MGC デリンジャーは、実物どうりに作られています。
実銃のメインスプリングは、板バネです。モデルガンは、どこの製品も壊れずに安く出来るようにコイルバネを使用し、ラチェット動作も
再現して実銃の雰囲気を醸し出す、良いつくりであると思います。
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おまけ
分解図のJPG が別窓で開きます。→
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