外 観
グリップにイーグルマークが特徴のMGCタニオアクションのP−38ミリタリーです。
現代ならばナチ賞賛ということで微妙なグリップですが、当時はたいして問題視されていなかったと思います。
ちなみに今でも世界ではナチマークをネット上で使用することは禁じられています。
私はドイツ軍ミリタリーに詳しくないのですが、このマークのグリップは実物のP38 には、なかったようです。PPK には存在していました。写真のホルスターはトカレフ用です。小道具がなかった物で。
なんだか他社のモデルに比べすこし小さい感じがします。
登 場
Gun マガジン 1966年9月号に掲載の広告です。今秋発売とあります。MGC ビジェールによりますと1966年にアンクル型が発売になり、 2年遅れて1968年にミリタリー型が発売されたようです。このころ1965年のブローニング事件以来、MGC は国際出版のGun 誌には広告を出していませんので、当時存在していたGun マガジンなど他誌を調べるしか広告を発見できません。
メ カ
タニオアクションの機関は右側にあります。
強固に作られていて安心して遊べます。
PPK 1型のころからするとそうとうに進化しています。トリガーを引く力を利用しています。大きな鉄のプレートが上方への力を左回転へと変換しています。それでスライドが後退させられます。
なんと貧弱なマガジンキャッチ。まぁ、実用上差し支えないのですが・・・。
本来リコイルスプリングは2本あるものですが、MGC ではこちら側は省略されていて計一本しかありません。
左側1本のみです。写真ではスプリングは外しています。
ここがタニオの爪を受け止める部分です。セフティもちゃんと効くようになっています。
セフティONでスライドが引けなくなります。
残弾インジケータのある古いモデルの全バラ状態です。リアサイトは外し方がわかりません(外れないのかも?)。
サイトカバーの外し方は、上に引っ張るだけです。
刻 印
私の持っている物は右側に何も刻印がありませんが、いろいろなバージョンがあったと思います。
残弾インジケータ=初期型
kingdam of odd 様より写真をいただきました。有り難うございました。
MGC の初期型のP-38 には、写真のようにちゃんとインジケータが付いていたようです。
この上にかぶさるカバーは、スチールプレス品です。
MGC の初期製品は、どれもマニアックなつくりですね。その頃にMGC 製品と触れ合った人たちは 今でも大ファンなのでしょう。私などは、もっと後期の「省略大好きMGC 」しか知りませんので、すこし同社に対する感覚が違います。コクサイも「劣悪コピー品メーカー」の時代と「リボルバーの雄 」の時代では、見方がぜんぜん違うでしょうね。
紙 箱
押し入れのすみからペッチャンコになった箱が出てきました。
ドイツ語のようで格好良いです。
原型?
ルガーのチラシの裏側にP-38 の原型らしき物が掲載されていました。
これをみると面白いことにトリガーガードがダルマ型です。
アンクルではストレートタイプでしたが、ここでは変更されています。
当時すでにナカタのダルマ型P38 が発売されていましたので
対抗してストレートに変更されての発売になったのかもしれませんね。
分解図