MGC・ベレッタ・ポケット

亜鉛合金製・金属モデルガン
写真x


写真00

MGC のベレッタ・ポケット「REOPORDO」です。愛称が付いているようにMGC 独自のモデルです。 1967年(昭和42年)登場の古いものです。刻印左上にREOPORD と書いています。

写真01

右側には、MGC のマークが入っています。
薬室に見えるカバーのようなものが、前後にチョコチョコ動いてタニオアクションのように 作動します。スライドは、動きません。

写真の位置で閉鎖状態(発火位置)です。


写真02

セフティのようなスライドロックを回すとバレルとスライドが一体になって 跳ね上げられます。

写真03

バレルは、別部品ですが図面13のピンによってスライドにはまり込んでいます。
通常は、バラす必要はありません。

写真04

この機構は、ベレッタの実銃のポケット拳銃を参考にしています。
実銃の方は、外部ハンマー式でバレルのみ跳ね上げ式です。

写真05

MGC のポケットは、内部ハンマー式でトリガーガードが鉄板状なので 実銃では存在しない形です。しかし、ベレッタの特徴を良く捕らえています。 雰囲気は、ベレッタポケットそのものです。
実際に存在してもおかしくないですね。

写真06

構造は、タニオアクションの元祖みたいな構造です。 たったひとつのピアノ線スプリングで動作します。

写真07

左の写真が薬室閉鎖時でトリガーを引くと右の写真のように ハンマーピースと呼ばれる部品を後退させて、後退しきると爪がはずれ次弾を送り込みます。 右写真は、爪が外れる寸前状態です。

写真08

カートは、薬室に入り込まずに入り口に設けられている前撃針に当たり 発火されます。そうです、チャンバーのない完全安全設計です。

写真09

フレーム左側には、マガジンキャッチがあります。このバネが大変強くて グリップを割ってしまうことが多いようです。弱い物と交換した方がよいかもしれません。

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カートは、ごくありふれた形です。右は、ダミー・カートの25ACP です。

写真11

ほかの25口径ポケット拳銃たちと並べてみました。みなさん同じくらいの 大きさです。

貴重な、お小遣いで買うのだから小さな拳銃よりもっと大きなものを狙ったことでしょう。 ヒット商品には、なりにくいです。ですから金属モデルガンでポケット拳銃は、このMGC とコクサイ(INT)のコルトしか存在しません。 金属大好きオヤジとしては、貴重なものです。


写真12

MGC 独自のモデルですが、当時3,800円が普通のモデルガンの値段の時に 2,000円を切る価格で子供向けに販売されたものです。子供にとって3,800円はかなり高いものでした。 動作や独自の外観のため、あまり話題性のないモデルガンですがMGC の理念が込められているモデルです。

「遊べて楽しめるものを供給する」という発想は、 中田をはじめとする「実銃にいかに忠実に造るか」という方向とは、正反対ながら、 子供たちへの熱い思いが込められているようです。


オーナー様、貴重なモデルを貸していただきありがとうございました。


写真13


初期型の追記 2011/3

普通タイプ写真

初期型イラスト 初期型の情報をいただきました。

上の写真は普通に見られるポケットですが、初期型は矢印の凹がありません。

何故なら、初期型には分解ラッチにボールが組み込まれていないのです。
分解ラッチの形状もすこし違っています。
イラストのような格好をしています。

スライドには、シリアルナンバーも入っています。 そういえば、分解図にもボールは載っていませんね。

匿名様、貴重な情報有難うございました。


おまけ

分解図


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