マイナーな製品をたくさん手掛けるハドソンさんらしく、デンマーク原産のサブマシンガンです。二つ折りになっていて 変わった銃です。
映画ゴッドファーザーで最後の方にタッタリアを殺害するときに登場しています。
登 場
ほぼ、スコーピオンと同時発売ですね。両者ともにマイナーなGunですので 連続発売とは、勇気があります。会社も景気良かったのでしょう、PPShの予告も載っています。 イケイケどんどんですね。
メ カ
ほとんど実物と同じ形をしています。右の実物写真の右側フレーム、グリップ部分にはマガジンへのカートローダーが入っています。
ハドソンの説明書からのコピーですが、オープンボルト式でセレクタも無いのでシアとグリップセフティだけのシンプルな構造です。
オープンボルト式なのでサイド発火とか関係ないのでファイアリングピンはありません。
トリガーガードは鉄製です。チャンバーは完全閉鎖のため横にガス逃がしの穴が開けられています。
弱 点
ハドソンのマドセンはヒンジが弱いです。亜鉛で出来ているため破損した個体を多く見かけます。なので オークションで予備パーツを製作販売してくれている人がいて大変助かります。有難うございます。
外 観
マガジンキャッチのお話
左がハドソンのモデルガンで右側がマドセン1950 実物写真です。ネット上のマドセン写真のほとんどが右のような 単なる鉄板状のマガジンキャッチを持っています。いろいろ調べてみると後期になってマガジンキャッチ形状が見直され ハドソンのようになったようでマドセン・モデル53では完全にこの形になりました。
マガジンキャッチが後期型の図面です。下記に出てきます英語のマニュアルに載っています。
シカゴレジメンタルさんのブログから拝借した写真ですが、ハドソンと違って実物のマグキャッチは、右側にも折り返してある事が分かります。 左利きにも配慮したって事でしょうか?シカゴさんのブログは下記です。
http://regimentals.jugem.jp/?eid=1886
フロントサイト
右写真は上記のシカゴさんから取ってきた写真ですが、本物のピープサイトの穴は小さいですね。
ハドソンさんのフロントサイトは2つに割れるフレームの右側に付いていますが、本物はリアサイトと同じ
左側です。リアもフロントも同じフレームに付いている方が理屈に合っています。
刻 印
右側にMADSEN とsmGマーク、左側にHUDSON マークがあります。
エジェクタのお話
実物は左下写真のように左側フレームに溶接されていますが、ハドソンはフレームが亜鉛なのでネジ止めで再現されています。 同社のAK47 と同じ方式でズバリと割り切った形状に頭が下がります。思い切りが良い設計者だと思います。御子柴さんでしょうか?
左に実物分解図、右にハドソンの物を並べました。実物の3番がエジェクターでしょう。溶接されています。実物のマグキャッチは鉄板型です。
カート
右写真は、別売りのカートでしょう。この絵を見るとプラグの足の長い方がキャップ火薬側ですね。上の写真は置き方が反対になってしまっています。
紙 箱
実銃について
マドセンって設計者の名前ではないのですね。作っていた会社のニックネームだそうです。調べてみると第2次大戦中に開発され 戦後に量産化されたもので大きく3種類に分かれます。M46、M50、M53です。46はネット検索してもほとんど出てきません。
モデル | 特徴 |
---|---|
1946 | チャージングハンドルがその後と違う |
1950 | もっとも一般的製品 |
1953 | フロントサイト、マガジンが違う |
1953マーク2 | セレクター、着剣装置が付いた |
INA 953 | ブラジル45口径版 |
参考ページはこちら
https://weaponsystems.net/system/1566-Madsen
リーフレット
モデルガン組み立てキットの説明書のようです。サムネールではない大きい画像は、縦が420mmで出力されるようにしていますので、A3へ両面印刷すると それっぽくなります。本物のリーフレットはもっと大きいです。
参考WEB &PDF
下記のページからは、素晴らしいビデオと英語のマニュアルがPDF でダウンロードできます。 それにはマガジンキャッチがハドソン版のような写真や図も含まれていて興味深いです。
https://www.forgottenweapons.com/submachine-guns/madsen-m50/
参考PDF
こちらのページの下の方でポルトガル語ですが、45口径版のブラジル軍のマニュアルがPDF でダウンロードできます。
ブラジル版はチャージングハンドルが右側に付いています。なかなか丁寧なマニュアルです。
https://www.thefirearmblog.com/blog/2018/02/19/brazils-ina-subgun-reloaded-part-1/