写真00

この素晴らしい写真は、国際トンプソンのカタログをスキャンしたものですが、実は写真のモデルは国際製ではありません。
なぜなら、国際が発売される1972年よりも前の1970年用のカレンダー写真だからです。


カレンダー写真↓クリック拡大します。

と、いうことでカタログの写真は1968年か69年に発売された六研の鉄製トンプソンでしょう。でも実は六研トンプソンと国際製は兄弟のような関係にあります。

六研・亜鉛トンプソン


六研は、鉄製トンプソンの数年あとに亜鉛製のトンプソンを発売しています。数は多くなかったようですが、その後六研の金型を使って 国際製のトンプソンが出来上がったようです(ネットの情報です)。

鉄製トンプソンは1968年12月号に出ています。


開発情報

写真12 1967年9月号のGun 誌に開発中の記事が載っています。1967年と言えば昭和42年 ですので昭和45年に登場したMGC よりも開発は 早かったようです。また、各社が競って長物を出す46年規制よりも前なので、単に六研のモデルがあったから開発を始めたのでしょう。えっ、いや六研の方が1970年ですのであとの発売ですね。ということはこの記事の物が六研の原型モデルかな? カッツコンペンセイターが装着されています。

登 場

写真01
1972年4月号の広告に初登場です。この年は、前年の1971年(昭和46年)にハンドガンの銃口閉鎖、金色塗り規制が発効されたため ハンドガン需要が無くなると思ったモデルガン各社が、長物に「生き残る道」を見出そうと新商品を開発していた頃でした。
 
実際には、ハンドガンは金色になっても売れ続け、団塊世代の成長に伴い高級モデルガンも売れる時代になっていき、モデルガン業界は 隆盛を極めます。しかしそれは、1977年(昭和52年)のオートマチック全面規制、鉄モデル禁止の法規制へと至る最後の輝きでした。

カタログ写真

写真04

ネット収集写真

写真05 写真06

写真07 写真08

写真09 写真10

オークションに使用された写真のようです。


分解図

分解図_1

分解図_2