中田トンプソン

写真x
中田の実銃ストック・トンプソンは、本体違いで3種類存在します。
それは、 今回紹介しているのは、初めに販売されたハドソンに実銃ストックを取り付けたものです。

#1 登場広告

写真01 1996年7月号のGun誌広告です。
実銃ストックをモデルガンに組み込んで販売しています。ただし、ガーランドだけは機関部は一体物で全く動くところがありません。 そのかわり、ガスチューブやトリガーハウジング、オペレーションロッドなどは、実物が使われていたようです。
M1カービンがCMC ではなくプラ製のMGC 製なのが当局へ気を使っているのかもしれません。

また、トンプソンはハドソン製が使用されていますが、在庫が無くなっちゃったのでしょうか?のちにMGC製にA1ストックを組み込んだものを発売します。

99式小銃はオークションで時折見かける情報からしますと、マガジンスプリングとフォロアが外されていたようです。 中田としては、カート装填が出来ないということに拘っていたようです。


#1 外 観

写真00 写真01
本物のピストルグリップは、かなり丸っこくって美しい形状です。モデルガンの物は平べったいです。 比較写真は、タナカのトンプソンです。
右写真の割れ止めプレートは傷んでいたようで真鍮製の別の物が取り付けられています。 古いものですから何かしらダメージは存在しても仕方ないでしょう。
写真02 写真03
左側写真は、タナカのM1928 トンプソン仕様のセレクターとハドソンの軍用省略形状の比較です。 実銃の話ですが、軍用トンプソンの生産が始まったころは、まだモデル1928のパーツが いっぱいあったのでセレクターなどは流用されたようです。

右写真ですが、フレーム先端部分はハドソンは、スッポンポンなのですね。 本物は左のタナカのような形状ではないかと思います。


#2 登場広告

写真05

すみません、ネットで取ってきた写真です。どこから持ってきたのか分からなくなってしまいました。


#2 外 観

写真06 写真07
写真08 写真09 オークション検索サイトからの資料です。

ハドソンの本体が無くなってしまったのでしょうね、しかたなくMGC に実物ストックを取り付けています。 実銃の世界では、この取り合わせはありません。チャージハンドルが上にあるM1921 とM1928 は、 ともにワンタッチで外れるストックを持っています。


#3 登場広告

写真10

ネットで取ってきたアームズ・マガジン 2019年6月号の記事です。

ここに書いてあるようにCAW のハドソン再販ボディに実銃ストックを組み込んでいるのですが、マガジンが抜けなくしてあり ボルトも動かないようになっています。どこかにピンでも打っているのでしょう。また、記事にはありませんが、本体には刻印が入っていないようです。

動くようにするには、そこそこ大変そうですね。


軍用勢ぞろい

写真11 手元にある軍用トンプソンを並べてみました。 上からマルイ、中田(ハドソン)、タナカ、CMC です。マルイはエアガンで、ストックもプラ製です。 が、良く出来ています。

刻印違い

写真12 ハドソンとCMC、タナカがトンプソンときちんと書いているのに対して、マルイはコンプライアンスを気にしてなのか 固有名詞は避けています。

マルイ刻印

写真13 マルイのフロント部分の刻印は雰囲気抜群に仕上がっています。しかし実はコンプライアンスに気を使って一文字変えています。 インスペクターマークのGEG をGFG にして、FJA もEJA と書き換えていますが、パッと見、気が付かないくらい良い感じです。 マルイさんのセンスの良さを感じます。

GEG は、オートオーディナンスの検査官 George E. Goll さんだそうです。 FJA は陸軍検査官の Frank J. Atwood さんだそうです。


中田 九九式

写真14 実銃ストックシリーズの九九式短小銃をお持ちの方がいらしたので、写真を取らせてもらいました。 有難うございました。
写真15 通常の中田とタナカのモデルガンのこの部分には、刻印が入っているのですが、この個体には刻印は何も入っていません。 本体はモデルガンの流用ではなく、実銃ストックシリーズ用に別途製作されたものだと分かります。

中田 アウトレット九九式
追記2024年4月

何十年か前に中田商店の店頭にて購入された方からメールいただき記事を書いています。

それによりますと、匿名様が店頭で舐めるように眺めていたら店員さんから「もっと安いのがありますよ」と案内され いわばアウトレット、銃床の傷が多かったり作動がイマイチとの商品をお安く提案され、見ると定価38,000円のものと さほど変わりは無かったので、急遽お金をおろして購入したそうです。価格は28,000円だったそうです。

家に帰って手持ちの銃剣を装着しようとしたところ入らず、 どうやら前から持っていた銃剣は教練用のもので、教練用銃にしか着かないのかと思いました、とのことです。

購入時におまけにもらった30年式銃剣は装着できるそうです。


当時のリアルなお話聞かせていただき有難うございました。 何店舗もあった中田商店の
一番上野寄りの倉庫みたいなところでしょうね、今では閉鎖されているようですが。
あそこで缶に入ったモロモロをあれこれ時間をかけて探索するのは、楽しかったです。