これは、MGC のカタログに載っていたPPK-2 型のイラストです。 その結果、ブローニングや
チーフ、PPK-1 、PPK-2 などそっくり品が市場に広く出回りました。
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ということで、今回の主役のマルゴーさんとスズキさんです。 オークションでよく製造会社不明のPPK-2 型が出品されますが、どこか明確に 製造所を見分ける方法が無い物かと思っていましたが、今回この2個を並べていて 決定的な識別点を見つけました。それはのちほど述べます。
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とりあえず、外観チェックです。 左のマルゴーのリアサイトは、PPK 戦中型ですが、右の戦後タイプのリアサイトも 製造しています。本家MGC のPPK-2 型は写真右のスズキ製のように戦後タイプでした。
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右側刻印
マルゴーのチャンバー刻印です。M30750 とあります。
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スズキの物はチャンバーあたりに製造年の刻印があります。
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左側刻印
同じ字体で同じ文句なので同じところで作ったようにも見えます。
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MGC 2型・刻印ちなみに、これがMGC-2 型の刻印です。WEB ページにあった写真を写しました。 Cal ではなくKal と書かれています。また、7.65m/m との刻印があります。マルゴーとスズキには、 ありません。こうた 様、情報有難うございます。(文字は実際よりも大きく書いています)
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メカを見る
MGC-1 型のメカとほぼ同じ構造ですが、少しの進歩が見られます。
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マガジンキャッチ形状が少し違います。左がマルゴーです。
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スライドは、そっくりですが、よーく見ると微妙に違います。金型の湯口も少し違います。
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スライドを交換してみましたが、お互いに互換があります。マルゴーのフレーム先端は、スズキよりも少し長いようです。
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外観による識別点
外観から見分けるのは、スライド先端カーブのエッジが立っているものがスズキです。
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金型湯口私は、金型を見たこともありませんし鋳造現場に行ったこともありませんが、理屈は、このイラストのような物でしょう。金型には、どろどろに解けた亜鉛を流し込む穴と空気が出て行く穴の最低2箇所は穴が存在しています。流し込むところを湯口と言います。流し込む溶けた金属を「湯」と言います。実際は、機械で圧力をかけて注入したり物によっては真空にしたりするようです。 金型は、通常二つをあわせた物なので、製品の真ん中にパーティングラインが出来てしまいます。また、湯口の形状も残ります。イラストの赤丸です。その湯口の位置に違いがあるので各社の金型を識別できます。
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自分が調べた限りでは、PPK-2 型は、このように湯口の位置が違います。 押し出しピンの跡でした複数の方から教えていただきました。有難うございます。あの円形の跡は、金型から製品を押し出すピンの跡だと判りました。エジェクターピンとも言い、製品を押し出すためのピンが差し込まれていて、そこに湯を流し込みますので、跡が残ります。湯口は整形跡が必ず残りますので完成後は見えないところに設けられています。 鋳込んだあとは製品が、どちらかの金型にくっついて取れませんのでピンで叩き出します。金型の どちらにくっつくか、とか取り出すための勾配とか、全部計算されて金型は作られているそうです。
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では、例題です。これはスライド左右にまったく刻印が無いPPK-2 型ですが、 どこ製でしょうか?もうお分かりのようにスズキ製ですね。トリガーガードの付け根にくっきりと 湯口の丸が見られます。PPK-2 型の鑑定士合格です。
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Gun 誌に見るマルゴー・リアサイトこれは、Gun誌 1978年(昭和53年)7月号のマルゴーの広告ですが、リアサイトは、戦後タイプです。
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こちらは、翌年の1979年4月号の広告です。リアサイトが戦中タイプです。一体どちらが先に販売されたのでしょうか?戦後タイプスライドに戦中タイプのリアサイトは、間違った組み合わせですので、こちらの方が販売は先ではないかと思っていましたが、広告では逆ですね。
マルゴーPPK の箱の絵は戦中リアサイトなので、販売はそちらが先ではないかと思っています。
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幻のMGC PPK-2。カタログよりMGC のカタログの写真です。セフティ逆作用のPPK-1 型を戦後スライドタイプ、正常セフティに変更して販売された物です。今回実物は登場していませんが、このページの主役であることは間違いありません。
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MGC は、そうとうPPK に、こだわりがあったようで、やがて実銃サイズの3型を発売します(右端)。
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本家、コピー品一覧
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