ZEKE PPK キット組込エアガン

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まぼろしの逸品・ジークの真鍮削りだしPPK ミリタリーキットである。
2005年の年末にヤフーオークションにて10丁のみ売り出された物で今のところ日本で持っているのは10人だけである。 ところが今、ジーク(ホビーフィックス)がオークションで宣伝しているように、あと20丁追加製作される。2005年当時は「2度とミリタリタイプは製作しません」と宣伝していたのだが、まぁよくある話である。

再販けっこう、歓迎です、会社が倒れて無くなるより儲けて長く良い製品を作ってもらいたいものだ。CMC やMGC も消え六人部さんも亡くなった現在、ホビーフィックスは貴重な会社だ。私の持っているものの希少価値は下がるが多くの人が喜ぶほうが望ましい。


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いまならまだ珍しいので記事にすることにした。購入を検討している人は参考にどうぞ。
購入品は写真左のキット。これに右のマルゼンPPK/S を自分で組み込む。部品精度が素晴らしいため、組立は難しくは無く、調整要らずであった。エアガンはオール金属製の場合銃口を閉じて弾の発射を不可能にすることが 決められているようで、このキットにも閉鎖部品が付いている。私は、もともと弾を飛ばすのは好きではないので すんなり組み込んである。

子供の頃から憧れた六研の真鍮モデルは現在では入手できないので、手の届くところで満足するしかない。 手が届くと言ってもとんでもなく高くてマルゼン込みで16万8千円だったと記憶している。 オトナしか買えない。
私が子供の頃 六研製の値段を見て、購入できる人間がいるとは想像できなかったが、まさかオトナが買っているとは思わなかった。この記事を見ている子供さんも同じ気持ちだろうか?


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削り出しの迫力。エッジは全てシャープだ。
真鍮は、汚れやすく傷つきやすい。握ったまま拭かずに置いていたら指紋が取れなくなってしまった。 気にする人は手袋で持つに限る。ちなみに私は気にしない人なので小傷が結構入っている。

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エキストラクタはダミーである。シリアルは00から09までが販売され007はホビーフィックス持ちで販売されなかった。当時はアルミモデルは販売されなかったが、今回は出るようだ。 重さにこだわらず作動重視の人は、アルミが良いだろう。購入したのが冬だったせいもあり、真鍮ではまともなブローバックは望めなかった。その後マガジンの吹き出し口の前方を塞ぎ、なんとかブローバックさせることが出来た。 シャコシャコいうブローバックで全然迫力が無かった。
ずっと作動させていなくて眺めるだけだったが、夏の暑い日に動かしてみて驚いた。ものすごい衝撃だ。実銃の様に激しくブローバックする。重いスライドのエアガンは、楽しむのは夏に限る。

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フレームとスライドの工作精度を見て欲しい。素晴らしい出来だ。
右はCMC のモデルガンだが、鋳造品だからこの程度である。
厚みはマルゼンのエアガンどうりで全体にでかい。CMC より1.2mm 位しか厚くないのだが、目で見ると一回り大きく見える。
スライド後方はツールマークが激しく残り、刃物の動きが早かったことを思わせる。実際には刃物は固定されていて素材テーブルの動きによる。ゆっくり削ったほうが綺麗な仕上がりになる。

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CMC と並べると一回り大きく、同じPPK とは思えない。
CMC には実銃のワンピースグリップが取り付けられているように大きさ的には忠実と思われる。
マルゼンが大きく作っていなかったらこのキットにも実物グリップが付けられたであろう。
ちなみに付属で付いてきたプラ製の黒いグリップは、そうとうにタコで、すこし小さいうえにトリガーバーに干渉するなど気に入らなかったので外してしまった。

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ワルサーPP の先端部分をぶった切った作り。この急な切削がミリタリータイプの最大の特徴だ。
MGC タニオの初代もこのカットだったが3代目は戦後のカットになっている。
実銃のPPK 自体が将校用にあわてて製作されたモデルなので、このようなぶった切りカットになったようである。

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バレルも真鍮製で中に真鍮の棒で塞いであるので前方が重い。
トリガーガードを支えるバネが弱く、発射すると下がってくるので強い物に変更した。真鍮は重いのでバネも強くないといけない。たとえば七三黄銅の比重は8.5 で鉄の7.8 より重いのだ (この製品の亜鉛割合は知りません)。
スライドストップは、すぐ外れるので取り付けていない。

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手が切れそうなセレーション加工。中のマルゼンのメカが寸分の違いなく収まっているのが見て取れる。

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刻印もレーザー加工なのか正確に綺麗に入れられている。
はじめの頃は実銃写真にあるようにK が小文字で無いっ!とダダをこねていたが、その後別の写真で大文字も発見し喜んだ。実銃では他にA やW なども存在する。

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左側の刻印は忠実に再現されている。

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セレーションの上のほうの三角形が再現されていないのが残念。スライド形状との関係だ。
また、写真のごとくハンマーが倒れこみすぎる気がする。スライドを直接たたくのでガンガン動作させたらハンマーが割れるかもしれない。

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もっとも気になる刻印がこのイーグルにC である。書籍によるとポリスタイプがC またはF と刻印されていたとある。軍用はWaA359や359と刻印されている。複数の書籍で確認した。
まぁ、ポリス用でも良いのだが・・・。

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このページの書籍写真は、この本から引用している。
ドイツ軍の拳銃がたくさん載っていて資料としては大変良い物だ。


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ミリタリタイプの特徴であるランヤード部は独自の加工がなされている。CMCのほうが実物に似ている。

右イラストは戦後版のPPK。
シア形状やフレームカット、スライドカットが戦前と違う。


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右上のホルスターはドイツ軍の実物PPK 用である。CMC は入れることが出来るがジークPPK キットは大きくて 入れることは出来ない。左のPP 用には入れられる。
ジークのキットは、PPK =小型拳銃と言う感じではなく大型拳銃の短銃身のような迫力がある。

この機会に多くの人が手に取る喜びを感じて欲しい製品だ。


特注・マガジンボトム製作

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マガジンボトムが隙間が多く、プラ製のチャチな感じだったので思い切って特注部品を作っていただいた。 真鍮削り出しだ。結構大変だったらしい。

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うーーん、日本に10丁しかない中でも特別な1丁に仕上がった。
写真で見るよりも、実際はもっと、明らかに高級感が増している。
まさに真鍮の塊として生まれ変わったようだ。カスタムして良かったと思っている。


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