nakata

昭和３９年１月発行

昭和39年1月発行　と書かれていますのでおおむね情報としては1963年の冬の物でしょう。 30円で販売されていたようで、30円じゃ今では何も買えないなって笑っちゃいますが、今の時代はカタログを印刷して販売するっていう行為自体がすでに無くなってきています。すべてがネットに吸収されちゃって、紙媒体などありえない時代になってきました。と、いうことは、このカタログのようにその時代を表す遺物は、ネット上にしか存在せずに、その時その時に印刷しておかないと保存はできませんね。なんだかこれからの人は歴史を辿りにくくなってきたのかもしれません。

社名のところに輸入専門と書かれていますね、そう、昔は国内生産のトイガンは存在していなかったから、こう書かれていたのでしょう。でもこのカタログのころにはボチボチとMGC をはじめとする国産モデルガンを見ることが出来ます。

１ページ目

2023年公開された実写映画バービーが話題ですが、元のバービー人形を作っていたマテル社のトイガンがメインに並んでいます。この中で珍しいと思われるのは、MGC のSW 44 が載っていることです。

このカタログの印刷時点ですでにコマンダーは発禁処分がなされており、ここに掲載のSW44 は動作的には逆ブローバックとも言えるコルトスペシャルと同じものと思われます。次のページに出てきますベレッタも同じ機構でしょう。

上記訂正箇所について先輩より助言をいただきました。

また、このカタログにはMGC 渾身のオリジナル作品VP 2 も登場していて、ヒューブレーの既製品改造会社からオリジナル作品の会社へと生まれ変わる姿が一枚の中に見て取れます。 MGC SW44 についてはこちらへどうぞ。

https://yonyon22.site/collection/auto/sw44_com/index.html

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１４年式拳銃はおそらく六研製の中田販売、文鎮モデルだと思います。マガジンは抜き差しできますが遊底は動きません。

ハドソンの14年式 N1 が登場するのは3年後です。トリガー位置に特徴ありです。
中田14年式についてはこちらへどうぞ。 https://yonyon22.site/HandGun/nakata/nambu/index.html

２ページ目

左上には国産初のオリジナル・モデルガンとなったホンリューのモーゼルが見られます（1962年登場）。ホンリュー無きあとはハドソンさんから継続して販売されました。
ホンリューモーゼルについてはこちらへどうぞ。 https://yonyon22.site/HandGun/hudson/mauser1/index.html

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右上には珍しいMGC ベレッタが見られます。ヒューブレーを改造したものです。
~~やはり逆ブローバック作動と思います。~~
MGC ベレッタについてはこちらへどうぞ。 https://yonyon22.site/HandGun/mgc/commander/index.html

３ページ目

カタログ左側一番上のMGC のチーフは、発売直前でまだ価格などは間に合っていませんね。日本初のスイングアウト式リボルバのモデルガンであり開発に遅れが見られるようです。以下に資料を２点あげておきます。

上左の記事の中にあるワルサーVP 模型セットというのは、今でいう組み立てキットのようです。
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カタログ２番目のMGC VP ターゲットには、弾は飛びませんと記載されています。

このモデルは本来カートに入れた火薬の力でバレル先端のシリンダーに込めたプラスチック弾を発射するものなのですが、コマンダー発禁の影響なのか、弾は飛ばない仕様に変えられているようです。正確には右記事のように TP1963M はオリンピックターゲットという弾の出ないモデルに変更されたようです。
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カタログ３番目のイギリス製SAA は、アメリカ製マテル社のシューティング・シェル４５ではないかと思います。マテルのシューティング・シェルにはファンナーと４５との２種類があったようです。

いずれもプラスチックのタマを飛ばせるものです。のちにCMC SAA １型にコピーされます。
CMC １型SAA はこちらをどうぞ。
https://yonyon22.site/HandGun/cmc/saa0/index.html

中田ウッズマンはこちらをご覧ください。 https://yonyon22.site/HandGun/nakata/woodsman/index.html

おわりに

もうマテル社はトイガンを作っていないのでしょうか？
僕らが子供の時は、正義の味方は必ず拳銃を持っていました。月光仮面や鉄人28号の正太郎少年さえも拳銃を持っていました。今の世では考えられないですね。

そのかわりに現代では、当時は笑われたであろう念力のようなものが当たり前のように使用されています。ドラゴンボールのカメハメ波やスターウォーズのフォース、Ｘメンたちなど、いろいろな作品で様々な形でよく使用されていると思います。その傾向が良いことなのかは、よく分かりませんが・・・。いずれにしろ今の日本では拳銃が、すっごい悪者にされているのがさみしい限りです。

現在のマテル社はこちら
https://about.mattel.com/

おまけ・PDF

上写真のようにつなげると完成します。A3 で印刷ください。

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