ナポレオン拳銃2種

鉄製、亜鉛製・金属モデルガン
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うやうやしい立派な箱に入っています、とうとう手に入れましたフランクリンミントの 鉄製ナポレオン拳銃です。


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中身も重厚です。さすがに特注品だけあります。


写真02

念願かなった! こ、これぞ真のフリントロック・モデルガン・・・と、思いたかったのですが、よく見ていくと、あれ?・・なんだか、ガッカリ感が湧き出てきました。


登 場

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フランクリンの広告が掲載されたのは、1986年(昭和61年)7月号です。
「磨いたウォールナットと鋼鉄で製作、真鍮で華麗に装飾」と謳っています。
58,000円もしたんですね、最初に購入し、手にした人は、どう思ったのでしょうか?


平成版と比較

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最近、オークションに同様のナポレオン拳銃が製作所不明で何点か出品されました。 それは、あきらかにフランクリンと同様品ですが、亜鉛製です。値段も2.5万くらいとお買い得です。 私は、フランクリン製と間違って購入しました。写真下の石をくわえている方が亜鉛製です。


一発識別

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よく似ているのですが、ストックの加工に違いがみられます。
3角形カットがフランクリンの鉄製で、丸い加工が亜鉛製です。ここが見られれば 一発で識別できます。


写真07

左サイドの加工も同様に違いますが、金具があるため判別しにくいです。


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下から見た限りでは。判別できません。両方とも素晴らしい木材を使用しています。上の 鉄製の物の真鍮部が赤いのは、もらい錆だと思います。


バレル

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両モデルのバレル比較です。鉄製の基部は8角形になっていますが、亜鉛製はそれが ゆるやかで、まるで円形のようです。


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亜鉛製の方には、刻印が記されています。


写真08

鉄製の方の銃口は数センチ下で閉鎖されていますが、亜鉛製の方は薬室手前まであり、基部に 球形のインサートが鋳込まれています。


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鉄製の方は、大きく下部がカットされていて改造防止し様になっています。
見た感じ鋼鉄ではなく、鋳鉄に見えます。右下のようにちゃんと磁石がくっつきます。

亜鉛製バレルは、肉厚なためか、鉄製より重そうです。


飾り

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鷲のマークは右の亜鉛製の方が立派です。フランクリンの真鍮部材は鋳造なので 彫刻のエッジがしっかりしていません。全体にゆるくて高級感はありません。がっくり来る部分です。


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バレルバンド部も同様に左の亜鉛の方がキリっとしています。
亜鉛製は真鍮メッキが施されているようで、見た目は真鍮に見えます。


機関部

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どちらもオール鋼鉄製の機関部は、本物の迫力です。
左の亜鉛製に付いている機関部の方が、松葉バネを2個使っていて、ハンマーずれ止めパーツが 一つ多いことで個人的には好きです。

どちらも大差はありません。互換性はありません。この部分の本物度は素晴らしく、私は ミロクのパーツではないかと思っています。


重さ

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なんと、亜鉛製の方がすこし重たいです。肉厚バレルの効果でしょう。
購入するまで、鉄製の方が重いだろうと信じていました。


まとめ

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フランクリンは、つまらない物でも高く設定するきらいがありますが、このナポレオンも 手に取ってみたら初期のお値段は、ちょっと高すぎではないかと思ってしまいました。

もし亜鉛と鉄製のどちらか一つだけ選択するとしたらどうしますか?
私は今回、両方持ってみて感じたことは、鉄と真鍮という素材に魅力はあるものの、 実際に撃つわけでもないので、装飾金具類の奇麗さで亜鉛製に軍配を上げたいと思います。

むかしフランクリンを高価購入したオーナー様がた、ごめんなさい。



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