ミロク製フリントロック・ピストル

鉄製モデルガン
写真00

ミロク製のフリントロックピストルです。
名前は判りません。アメリカ・ケンタッキーの8角銃身を途中からラウンドに切削しています。
ストックは、ブラウンベスの形だし、プレートにはイギリス製を示す王冠マークがあることから、フリントロックなら何でもいいだろうと、余ったパーツを寄せ集めて作って売った架空モデルだと思います。


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反対側です。


写真02

プレートはケースハードンのような仕上げです。
どーでもいいようなケチな装飾彫刻がなされています。
プレートとストックの段差もあります。いい加減な仕上げです。

ミロク製品には、このような「どーでも作品」としっかりした「歴史的作品」の2種類が存在することを知りました。


写真03

真鍮製の基部です。昔は、弾が無くなったらこん棒のように、ここで殴ったことでしょう。
この発想はウェブリーピストルまで生かされていました。


写真09

モデルガンを示す王冠マークがあります。モデルガンでの王冠マークは、1969年(昭和44年)から自主規制で施された物で 1975年(昭和50年)のsm規制の数年前から見られなくなります。このミロクは、1970年代初めころの物でしょう。

シリアルの前には会社刻印が見られます。三が六個でミロクかな?真中は日でニッサンミロクを表しているのではないでしょうか?


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ありえなーい・・というでっかい銃口です。数センチ掘られています。

本物は、左に見えるラムロッドの頭くらいでしょう。改造防止の意味もあるのかもしれません。


発火してみる

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せっかくのフリントロックだから発火してみようと思い、石はないかと探してみましたが、ありませんね。 まぁ、火花が出るだけでいいので火打石を購入することにしました。こちらで小石のみを購入しました。

http://www.d3.dion.ne.jp/~makiuchi/

日本では、フリントにふさわしい石が取れないそうで、そのことはフリントロック式が流行らなかった一因と言われています。


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火打石は、メノウでけっこう脆いです。
はじめ、石が発火するのかと思っていたら、当て金の鉄が削れて火花となるのだと知りました。

購入したメノウをハンマーで砕きました。石を割る時は、足で踏んづけてハンマーで目に沿って割れるように叩きます。石には、目があって そこを切るようにハンマーの角で叩きます。メガネかゴーグルをしていないと小片が目に刺さる可能性があるので危険です。


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実銃の場合は、黄色矢印の火皿に火薬を少量乗せ、蓋を閉じます。このときハンマーはハーフ・コックです。トリガーは引けません。蓋を閉めたらフルコックします。右がフルコック状態です。


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トリガーを引くと、ハンマーが倒れ、くわえている石が当て金に当たり蓋を開けながら火花を発します。


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その火花が、皿の上の火薬に燃え移り点火孔を伝わって薬室の本火薬に引火するようになっています。


メカをみる

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左側の矢印のネジを二本外すと、発火メカが外せます。グリスに木くずが付いて汚い状態でした。


写真12

トリガーメカニズムです。トリガーを引くとシア後端を持ち上げて、ハンマーを落とすようになっています。 ばねが強いのでそうとうに重いです。


写真13

バレルは、後方のネジと前方のピンで止まっています。

おそらく実物は前方のピンは無いのではないかと思います。


写真14

矢印が伝火孔で、本物では薬室までつながっています。

バレルの薬室下部は、大きく切削されていて改造防止になっています。


写真15

鉄、真鍮、木の合体品です。金属フェチにはたまらない品物でした。


写真16

ラムロッドを外したところを撮っていなかったので・・。
実銃では、薬室に火薬をいれ、布に弾丸を巻き付けて銃口より落とし込み、ラムロッドで 叩きます。そうして火皿に火薬を乗せ発射となります。

写真の弾丸はパチンコ玉です。



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