刻 印

まぁ、そんなことはどうでもいいのですが 一〇〇式のルーツを探ってみたいと思います。
国産第一号

それにしても魚のひれのようなストック形状は、私には受け入れられません。 もうすこし人間工学的な形状にしたいところですが、当時の軍にはこのような 流線型を求める風潮があったのかもしれません。
1936年ごろ・1型

機構的には後端にエアバッファーを備えたもので、自動拳銃のようにバレルジャケットを引いてコッキングします。 削り出しで作られていて何とも複雑そうです。
少数が中国大陸の海軍陸戦隊で使用され、その結果中国製のコピーも生産されたようです。
参考URL
https://web.archive.org/web/20190209081601/https://firearms96.000webhostapp.com/pages/Nambu%20Model%201.html |
2型



フレームにボルトの入る部分があるのにその上にバレルジャケットが被さるという2重構造は、まるで 南部式けん銃そのもののようです。
3型

3型はいたって普通の形で、どうみても
1型、2型の後継機ではなく別の人が設計したものだと思います。
雰囲気はチェコのZK-383 に似ていますが構造は全くの別物です。見た感じが似ているだけです。
最初は、銃剣の効果を考えて長いステーが付いていたんですね。
3型・甲

3型・乙

同書籍によりますとこの乙型が昭和15年に納入され昭和16年に一〇〇式として準制式にされたとのことです。
パラトルーパー型

米国書籍写真

義烈空挺隊などが使用したものは、一〇〇式後期型だと思われます。
私は米国アマゾンで書籍を買いましたが、この本はネットにPDF 化して上げられています。
URL はこちら
http://www.easy39th.com/files/Special_Series,_No._32_Japanese_Parachute_Troops_1945.pdf |
南部式軽機関銃

うんっ??この二脚は百式3型にそっくりではないか・・・。 ひょっとして、アメリカにもっと詳細な写真があるかもしれないと英語で検索語を打ち込んで見つけたのが下の写真です。
6.5mm教練銃

これが一〇〇式の元に間違いないでしょう。なぜなら
- 二脚がそっくり、右足の本体に接する金具も
- ボルトストップピンが同じ構造
- 横からのマガジン供給や円筒形のレシーバが同じ
- 想像だが、シアが同じ構造(板バネが物語る)
URL はこちら
https://www.liveauctioneers.com/item/55156484_wwii-japanese-nambu-65mm-training-lmg-dewat |
各部詳細
96式機関銃・教練銃
南部・トレーニングガンで検索していたらこんなのも見つけました。 こちらは、より96式機関銃に似せて作られています。丈夫で凝った作りですので こちらの方が古いのではないかと思います。
取ってきたのは、同じオークションページからです。URL は下記。
https://www.liveauctioneers.com/item/55156483_wwii-japanese-nambu-65mm-training-lmg-dewat |
おわりに

ところがわが日本軍の一〇〇式機関短銃は、全然違うトリガー&シアを持っています。
いったいこれは、どこから来たものであろう・・・と、ルーツ探しを始めた次第でした。
教練銃がルーツだとすれば、大変意外であるし、たいへん興味深いものです。
参考書籍

アマゾンで1000円くらいで売られています。文庫本なので小さいです。 めちゃめちゃ貴重な資料が満載なので、もっと良い紙で大きな判で出してほしいなと思います。 お勧めです。