「な、な、なんだっ?!この傷はっ」 と、驚いてもしかたありません。やったのは自分です。
中古で購入したマルシンのSAA ですが、まったく動作させていない美品でした。
ハンドのタイミングも ショック、まっさら品に傷を入れてしまいました。それにしても、凄い場所にボルトが着地しているものです。これは、いくらなんでもあんまりです。さっそく反省しながら調整します。 ボルトの調整は、CMC ジャンクで何度も調整したことがあります。以下、自己流です。
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もともと、アサヒイーグルとマルシンが兄弟だということの証明に購入したのですが、 さきにひとつネタができました。
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用意する物は、亜鉛の粉と瞬間接着剤ゼリー状です。 写真は、エアガン・パイソンのグリップウエイトをヤスリにこすり付けて採取した亜鉛の削りかすです。普通の液状の瞬間接着剤でもOK ですが、あまりに早く固まって使い勝手が悪いです。ゼリー状のほうが、ゆっくり固まります。整形まで2時間くらい置いています。 やることは、
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メッキがかけられているハンマーは、接着剤が剥がれますので、部分的にメッキを落とします。ハンマーカム上方とハンドに瞬間接着剤を塗って亜鉛の粉をふりかけ、ドライバー先端などで こねて整形します。ドライバーは、メッキ品なら接着剤が乾いて固まっても、あとから取れます。
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2時間くらいするとガチガチですので、ヤスリで整形します。 写真は、どちらの部品も動作チェック済みで完成状態です。
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CMC のハンドは、私が持っているものは、すべて2段目が低いため回転不足となります。写真は、調整後の完成品です。フルコックしたあとでシリンダを手でまわして1mmほど回って ボルトがロックするようなら、ハンドの2段目に写真のように亜鉛の粉を盛れば、よくなります。
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では、どれだけ改善したかチェックしてみましょう。普段は、目で見るだけですが、それでは記事にならないのでビニールテープを貼って検証します。
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シリンダのボルト着地地点にテープを貼ります。
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シリンダーを本体に組み込んで4、5回カラ撃ちしてみました。 ボルトの着地でテープが、破れてしまいました。この写真を見てもずいぶん改良されたことが 判ります。
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どうです?けっこう良くなったでしょう。もう少しで窪みに直接着地するようになりますね。また、バラしてゼリー状を塗るも良し、ボルトを叩いて曲げるのも一案でしょう。 熱して曲げたらあとですぐに折れますのでやめた方が良いです。
マルシンのくぼみは、非常に小さいのでなかなか厄介です。
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ここに落とせ!
本来は、書籍図のところに着地するべきです、ですからいくら作動させても
シリンダーに傷なんか入らないのが本当です。
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また、コルトはS&W と違って銃のセンターにボルトは無く、上から見たら右に寄っています。 削ると言っても、ボルト幅が4mmだとすると左右の差は0.7mmですので、削りすぎには注意です。実際にやってみましたが、見事に失敗しました。CAW の51ネービーでやってみましたが、削り過ぎになってシリンダー固定が出来なくなりました。ボルト水平面を削って復旧しましたが、やばいところでした。
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参考書籍は、毎度のバイブル「ショップマニュアル」です。
いろんなシリーズがあります。米国外からの購入は出来ないようです。
↓ http://www.gunbooks.com/
私は、こちらの「コンバット・ブックス」にてメール問い合わせで購入しました。
↓ http://www.combatbooks.com/ ご参考まで。 購入は、自己責任でどうぞ。
ーーーーー*ーーーーー*ーーー−−*−−−−− SAA の調整は、ドロ沼に陥りやすいのであまり追求するつもりはありません。が、この程度の 調整は楽しめる範疇だと思います。ハンマー、ハンド、ボルトが完全に一致した動作は、格別です。 ガンスミスになったような満足感が、得られます。特に金属CMC の回転不足は、ハンド盛り上げで解消しますので、ぜひ挑戦してみてください(ハンドが長すぎると全然回せなくなりますよ)。
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