以下の説明文はKOU2 さんのWebページ
「WILDERNESS」より
許可を得て丸写ししています。転載させていただき有難うございます。
名称 | TOKAREV MODEL 33 |
所属 | ロシア(旧ソビエト連邦) |
口径 | 7.62mm トカレフ (.30モーゼル使用可) |
記 事 |
ソビエトのF.V.トカレフ技師が、コルトM1911を参考に開発した中型拳銃。 1933年にソビエト軍に制式採用。第2次世界大戦を戦い抜き、今なお現役の名銃。東側諸国で多数ライセンス生産、コピー生産された。 30口径(7.62mm)と口径は小さいが、火薬は通常より多いため貫通力は優れている。が、それがアダとなって、人体に命中してもまず貫通してしまいストッピングパワーは低い。 なお、トカレフには安全装置が存在しない。グロックの様に2重トリガー式とか、DAでは射撃不可と云う訳ではなくて「安全装置」が全く存在しない。 チャンバーに装填後は、とにかく引き金を引けば弾が出る。 |
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他国の銃の良いところを集めたとはいえ、非常に省力化された優れたデザインだと思う。
ハンマーハウジングは一括で取り外せる。 ハンマー内にハンマー・スプリングが内蔵されているのはユニークで面白いデザインだ。
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右サイドにあるC型クリップをずらせばスライドストップがはずれ、スライドも外せる。
シンプルなデザイン。
この絵は最初に開発されたTT30 である。違いはトリガーを見ればすぐにわかる。
セレーションのカット方式は、TT30 ,TT33 ともに、この絵のような普通のものもあったようだ。 |
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最初に開発されたtt30 はガバメントのトリガーをそのまま真似していたので
分解時は後方にまっすぐに抜く必要があった。そのためフレーム後方が空けられるようになっていた。
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TT33で、よりいっそうの省力化のためトリガーの上端を削る事で
分解時に上方へ抜く事ができるようになった。よってTT33 はフレーム後方も閉じている。
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バレルの切削においても省力化されている。図の下側はガバメントのバレルであるが
上のトカレフのバレルはロッキング・ラグの整形など省略している事が良く判る。 べつにバレル下側のロッキングラグは無くてもよいのだが、削るほうが手間なので そのままにしてある。徹底した省力化思想だ。
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私が素晴らしいと思ったのは、このマガジンキャッチ。 左側から入れた割りピン状のマガジンキャッチを右側で押さえて止めてある。 この方法だとガバメントやハイパワーのようなフレームのこまかなミゾの切削は必要ない。 単に貫通穴を開けるだけでよい。よく考えている。
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非常にコンパクトにまとまった軍用銃だ。安全装置なんて無いのも省力思想にかなっている。
戦場で薬室に弾を入れるということは、発射する可能性が高い状況だからであろう。 グリップのプレート止めは、ネジの方がかえって安いのではないかと思う。 とにかく安く、簡単に、大量に作る事を目的に設計され、それは実現されている。 設計者のトカレフ氏は優秀な人だったのだろう。 大量に世界各国に出回ったため、現在の日本においての密輸拳銃のトップであろう。 おもに中国産でニッケルメッキが施されているようだ。↓
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